北アメリカのEスポーツチーム、カオス・Eスポーツ・クラブがDota2のロスター全員をリリースしたと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大によって2019-20シーズンの『Dotaプロサーキット(DPC)』が中断していることが理由だという。

 新型コロナウイルスのパンデミックによって、今季のDPCでは次々と大会が中止へと追い込まれており、3月の『ESL One・ロサンゼルス・メジャー』が延期となったほか、5月の『Dota PIT・マイナー』、『EPICENTER・メジャー』も中止が決定している。

 8月の『ザ・インターナショナル2020』の前に行われるDPCメジャーは、7月の『ONE Eスポーツ・シンガポール・メジャー』が最後となる。しかしながら、新型コロナウイルスをめぐる状況は悪化を辿る一方で、『シンガポール・メジャー』が開催されるかどうかも不透明な状況だ。

 カオス・Eスポーツ・クラブは『残念ながら、現在世界を危機に陥れてるパンデミックの状況を考えれば、ビジネス上の重大な決断を下さないわけにはいかなかった。2019-20シーズンのDotaプロサーキットが中断しているなか、Dota2のロスター全員をリリースすることになった。これは関係者全員と慎重に協議を重ねた結果のことで、メンバーが落ち着ける場所をみつけられるまでは、最大限の便宜を図るつもりだ。我々のためにプレーしてくれたことを感謝しているし、できるだけ早く彼らが力を発揮できる環境をみつけることを願っている」と声明を発表している。



 また、カオス・Eスポーツ・クラブのグレッグ・レアードCEOは「これは簡単な決断ではなかった。しかしDPCサーキットが中断されている以上、我々はDota2のチームを維持するための資金を捻出することができなかった。世界は先行きが予測できない状況に陥っており、長い目でチームの成功を求めるのであれば、キーとなる現在進行形のプロジェクトと未来のプロジェクトに注力する必要があった」とコメントしている。

 カオス・Eスポーツ・クラブは11月に現チームを獲得し、『Dotaサミット11』では準優勝を飾り、『ドリームリーグ・シーズン13:ライプチヒ・メジャー』では13-16位に入っていた。チームはまた、延期となった『ロサンゼルス・メジャー』への出場権も獲得していた。

 なお、チーム・マネジャーのジャック・“KBBQ”・チェンの発表によれば、カオス・Eスポーツ・クラブのメンバーは今後も一緒にプレーすることを表明している。

カオス・Eスポーツ・クラブの前Dota2ロスター

  1. ヤワル・“YawaR”・ハッサン
  2. クイン・ “Quinn”・ キャラハン
  3. アリフ・“MSS”・アンワル
  4. マルセ・“Biver”・ウィンザー
  5. アヴェリー・ “SVG” ・シルヴァーン

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