『ONE Eスポーツ Dota2 ジャカルタ・インビテーショナル』のインドネシア地域予選が開催され、マレーシアのチーム・オラクルがロワーブラケット決勝でT1を2-1で破り、グランドファイナルズ進出を決めた。グランドファイナルズではアッパーブラケット決勝で敗れたBOOM・Eスポーツを相手にリベンジを狙うことになる。


ゲーム1

 オラクルはゲーム1に向けてチャン・“Ghost”・コク・ホンがライフスティーラーを選択し、メン・“No7”・オウがデス・プロフェット、そしてオフレーンのスティーブン・“Monster”・ノエルがケンタウロス・ウォーランナーを選択した。

 一方、T1はドミニク・“Black”・レイテメイエルがスペクトル、ミッドレーンのムハンマド・“inYourdreaM”・リズキーがパンゴリエル、リー・“Forev”・サンドンがナイトストーカーを選択した。

 レーニングフェーズは互角の展開で、両チームのコアは順調にファームに成功し、互いにキルを交換し合った。しかし、このあとオラクルがチームファイトで優位に立った。No7のアルティメット“エクソシズム”によってラディアント・タワーを複数陥落させると、イージス・オブ・ザ・イモータルも獲得した。

 チーム・オラクルはT1のラディアント・ベースに攻撃をしかけ、終盤戦はほぼT1陣内で展開した。T1はオープンスペースで戦うことを強いられ、これはinYourdreaMとForevに明らかなアドバンテージをもたらした。

 チーム・オラクルとの正面衝突を避けたいT1は、Blackのスペクトルがファームに専念し、相手がラディアント・ベースの外に陣取る間、他のレーンで主導権を奪い返そうとする。この結果、Blackはアビッサル・ブレードをファームすることに成功し、残りのチームファイトで優位に立った。

 T1はトリ・“Jhocam”・クンコロがアルティメット“ドリーム・コイル”を使ってチーム・オラクルの撤退を阻んだ。これによってオラクルをその場にくぎ付けにすると、Blackがアルティメット“ハウント”を使って残りのチーム・オラクルのヒーローを一掃した。

 このあとオラクルがメガ・クリープの討伐に失敗すると、T1の事実上の勝利が確定した。T1のスペクトルがキーアイテムを独占した結果、チーム・オラクルは降参を宣言するほかなかった。



ゲーム2

 シリーズを締めくくりたいT1はコアにモンキー・キング、アーク・ワーデン、スナップファイアを選択。

 一方、オラクルはGhostが使用禁止にされがちなメデューサを選択。さらにヴェンジフル・スピリット、クロックワーク、タイニー、リナを選択してドラフトフェーズを締めくくった。オラクルはスタンとクラウドコントロールが得意なヒーローを中心としたラインアップを選択する形となった。

 序盤はT1がキル・スコアで上回った一方、チーム・オラクルはネットワースのリードを広げることに専念した。

 オラクルのピュク・“lordboonz”・ヌグエンはBlackのモンキー・キングのアルティメットに対して、ウーコンのコマンドサークルから叩き出すことで、完璧にカウンターしてみせた。これをきっかけにGhostとNo7がT1のヒーローたちを蹂躙しはじめる。

 さらにアドリアン・“Destrice”・エン・チー・エルンがブリンク・ダガーをファームすると、T1のヒーローをベースからつまみ出すことに成功する。チーム・オラクルはバラックを二つ陥落させると、Ghostはそれで得たゴールドでディヴァイン・レイピアーを確保。結局T1はミッドゲームのチームファイトの劣勢から立ち直ることができなかった。


ゲーム3

 シリーズ最終戦、T1はスラーク、ビーストマスター、パグナを選択。

 一方、チーム・オラクルは再びメデューサとヴェンジフル・スピリットのコンビを選択し、ミドルレーンにはパックを選んだ。

 予想通り、T1は序盤からプレッシャーをかけ、パグナのnYourdreaMがチーム・オラクルのタワーに狙いを定めた。T1の残りのヒーローたちはGhostのメデューサを狙い、レベルアップを阻んでみせた。

 一方のチーム・オラクルは攻勢をしかけてくるT1を相手に真っ向勝負を挑んだ。Ghostのメデューサはファームをやめるわけでも、ジャングルにとどまるわけでもなかった。この決断によってT1は自陣から出ざるを得ず、これがゲームの展開を遅らせ、チーム・オラクルの優位につながった。

 T1はGhostのアルティメット“ストーン・ゲイズ”をスモークガンクでかわすと、ラディアント・チームはすぐさまロシャン・ピットに突入し、もう一度チームファイトをしかけ、さらにイージス・オブ・ザ・イモータルを狙いにいった。その代わりに、T1はチーム・オラクルにトップレーンで戦いを挑んだが、複数回スプリット・ショットを食らうと、後退を強いられてしまう。

 Ghostのメデューサはディヴァイン・レイピアーのファームに成功し、これが試合の行方を左右する決定的な要素となった。チーム・オラクルがBlackのスラークをブロックし、Ghostがスプリット・ショットでそのエリアの相手ヒーロー全員にダメージを与えると、T1はもはやラディアント・ベースをコントロールすることはできず、降参へと追い込まれた。

 チーム・オラクルはグランドファイナルズ進出が決定し、BOOM・Eスポーツを相手に雪辱戦を挑む。勝者は『ONE Eスポーツ Dota2 ジャカルタ・インビテーショナル』への出場権を手にする。

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