『ONE Eスポーツ Dota2 ワールドプロ・インビテーショナル』は大会第5日の試合が行われ、ロワーブラケット準決勝でVici GamingとAllianceが激突した。


ゲーム1

 VGはドラフトフェーズでゾウ・“Yang” ・ハイヤンがDoom Bringerを選択。さらにゼン・ “Ori” ・ジャオヤンがBlood Seeker、シャン・“Eurus”・チェンジュンがGyrocopterを選択した。

 一方のAllianceはリナス・“Limmp”・ブロムディンがミドルレーン最初のヒーローにPuckを選択。さらにニコライ・“Nikobaby”・ニコロフはMorphilingを選択した。最後はネタ・“33”・シャピラがClockwerkを選択し、ドラフトフェーズを締めくくった。

 ゲームはOriのBlood SeekerがミドルレーンでLimmpのPuckを圧倒し、VGが序盤にリードを奪う。Allianceは33とNikobabyがVGのヒーローたちを相手に苦戦を強いられ、不利な状況に陥っていった。

 OriとYangはそれぞれのレーンを支配し、Allianceはまったく陣地を獲得することができない。

 OriのBlood Seekerはまさに止めがたい存在で、Allianceのヒーローたちを蹂躙していく。

 Allianceは自軍サイドのマップだけは守ろうとするが、Eurusがチームファイトに参戦してくると、ますます劣勢となっていった。

 ゲームを通して、ション・ “Pyw”・ジアハンのWinter Wyvernはアビリティ「 Winter’s Curses」「Cold Embraces」を繰り出し続けた。AllianceのLimmpは逃げ回ったが、VGのヒーローたちはどこまでもLimmpを追いかけまわした。

 リードを2万5000ゴールドにまで積み上げたVGは、Radiantベースを守りつつも、ミドルレーンのAllianceのBarrackを狙いに行く。VGはAllianceのヒーローをあと何人かキルすると、大きくリードを広げてRadiantに帰還し、ゲーム1をものにした。



ゲーム2

 VGはチームの勢いをPuckにかけるが、今回はサポートとしてPywにつけた。さらにミドルレーンにはSlarkを配し、OriのTimbersawをセーフレーンに置いた。

 一方のAllianceはMagnusを前面に押し立てることを決断。さらにコアにはBeastmasterとUrsaを配し、サポートのサイモン・“Handsken”・ハーグはSkywrathを選択した。

 VGはボトムレーンのOriがAllianceの注意を引きつけ、これによってVGのサポートたちはEurusのためにスペースを確保し、おかげでLimmpのMagnusに対抗することができた。

 Allianceも自軍のティア1タワーでのファイトで慎重に戦い、33がPrimal RoarでOriをキルし、互角の展開に持ち込むことに成功する。さらにAllianceはVGの残りのヒーローたちを一掃し、流れを手繰り寄せる。

 自陣を防衛することに成功したAllianceは、VG陣地へと打って出た。LimmpはVGのヒーロー2人をReverse Polarityでとらえてみせる。これにより、NikobabyがFury Swipesを使って、Radiantのヒーロー4人をキルすることに成功する。

 AllianceはEurusとOriを標的にした。さらにHandskenのアビリティ「Ancient Seal」によってVGの退路を断ち、マップの支配を強めていく。

 一方のVGはEurusのSlarkがダブルダメージを発動したため、この機会にトップレーンでAllianceを相手にチームファイトをしかける。ここまでにEurusの敏捷性は最大限にまで高まっており、Allianceは撤退を余儀なくされてしまう。

 Eurusはアドリアン・“Fata”・リンクスのDisruptorにアルティメット「Static Storm」を無駄使いさせることに成功し、これによってFataをキルすることに成功。欲に駆られたEurusはさらなるキルを狙いにいくが、そこで待ち構えていたNikobabyのUrsaによって返り討ちに遭ってしまう。

 それでもチームファイトで明確なアドバンテージを握っていたVGは、すぐさまEurusをバイバックし、Direベースに攻め込んで33、Nikobaby、Limmpをキルしてみせた。

 VGがRoshanを狙いに行くと、Allianceは流れを逆転するべく、LimmpがReverse Polarityを繰り出すための角度を模索する。するとVGはRoshanに見切りをつけ、ピットを出ると素早くAllianceのヒーロー3人をキルし、Allianceから降参を引き出した。

 2-0で勝利したVici Gamingは、Gambit Esportsが待ち受けるロワーブラケット決勝への進出が決定した。

 この試合の勝者はグランドファイナルでEvil Geniusesと対戦する。

 なお、敗退が決まったAllianceは4位となり、賞金5万ドルの獲得にとどまった。

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