OGの新しいロスターは見事なデビューを飾り、『ESL One ロサンゼルス・メジャー』の出場権を獲得した。Dota2の最高峰である『ザ・インターナショナル』を2連覇中のチームの主将ヨハン・“NOtail”・サンドスティーンは、OGを再びトップレベルの大会へと導き、そこでヨーロッパのライバルであるチーム・シークレットと対戦したいと願っているようだ。

 NOtailは『ESL One ロサンゼルス・メジャー』の予選を見事な戦いぶりで勝ち抜いたあと、インタビューで「シークレットとLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)でプレーしてみたいね。恐らく僕たちにとって最強の相手のはずだ。僕はこの対戦に飢えている。大きなものがかかっている大会で、シークレットとLANで対戦したいんだ」とコメントした。

 このヨーロッパの強豪2チームは、LAメジャーの予選で対戦する可能性も十分にあったが、両者はグループステージで別の組になった上、あまりに圧倒的なパフォーマンスを披露したために、結局直接対決を迎えることなく予選を突破してしまった。

 シークレットは全勝で予選を突破。さらにOGもわずか1ゲームを落としただけで、今季のDotaプロサーキット(DPC)における初のメジャー出場を果たした。

 過去に大変な労力を払って二度のイージス・オブ・チャンピオンに輝いたNOtailにとって、ここまで楽々とトーナメントを勝ち抜いた経験は初めてだったといえるだろう。

 OGのキャプテンは「個人的に、今までプレーした予選のなかでは一番簡単に勝ち抜くことができたね。とはいえ、真剣勝負を勝ち抜いたあとは何とも言えない気持ちになる。特にカリフォルニア(で開催されるLAメジャー)は絶対に逃したくない舞台だったから」と続けている。



 OGは昨季までの主力選手たちが相次いで現役引退を表明したため、予選の直前に大幅なメンバーの入れ替えを行っていたにも関わらず、極めてあっさりと予選突破を決めた。NOtailいわく、新メンバーとは「最初から意思疎通ができていた」のだという。

 OGの新しいポジション4プレイヤーであるマルティン・“Saksa”・サスドフは「一緒にプレーした最初のゲームから感じ合うものがあって、すぐにどのように一緒にプレーするべきかわかったよ。もちろんまだまだ改善の余地はあるけど、チームファイトではやろうとしていたことが大体実行できたね」と語っている。

OG’s new roster for this season (from left to right): Topias “Topson” Taavitsainen, Sumail “SumaiL” Hassan, Martin “Saksa” Sazdov, Yeik “MidOne” Nai Zheng, Johan “N0tail” Sundstein. Credit: OG

 また、『ザ・インターナショナル2015』の優勝経験者であり、さらにOGの新しいキャリープレイヤーであるスメイル・“SumaiL”・ハッサンは、チーム・ケミストリーはこの段階にしてはかなり上出来な部類に入るとしている。

 SumaiLは「このメンバーでプレーできてうれしい。お互いにうまくいっているし、一緒にいるのが心地いいんだ」と語っている。

 今回OGに加入した新メンバーのなかで、最も興味深い選手はイェイク・“MidOne”・ナイツェンかもしれない。というのも、これまでのキャリアではその名の通りミッドレイナーを務めてきたが、今回OGにはオフレイナーとして加入したのだ。

 MidOneは「ポジション3にはいいペースで適応できてきていると思うよ。今は成長するために全力を尽くしている。だんだんオフレーンではどのようなプレーが必要かわかってきたんだ」とコメントした。

 なお、ポジションのコンバート以外にも、MidOneには注目すべき点がある。MidOneはOGに加入するまで、3年間にわたってシークレットでプレーしていたのだ。

 これについてNOtailは「より大きなものがかかっている方がやりがいがある。試合の背景にある歴史だったり、勝敗を超えた何かがあるとね」とコメントしている。

 OGとシークレットはともに『ESL One ロサンゼルス・メジャー』に出場する。大会は3月15日から22日にかけて、出場16チームが賞金総額100万ドルと1万5000DPCポイントをかけて激突する。

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