『オーバーウォッチ2』の新たなPvEストーリーミッションを試したあと、PvPの新たなルールである “プッシュ”をプレイするチャンスがあった。

 あらかじめ言っておくと、プッシュを遊ぶのに『オーバーウォッチ2』を買う必要はない。『オーバーウォッチ2』のPvPマップとヒーローはすべて、『オーバーウォッチ』のプレイヤーも無料で利用できる。

 Pushは、3年前『オーバーウォッチ』が発売されて以来、はじめての新たなルールとなり、既存のアサルト、コントロール、エスコート、ハイブリッドに加わった。

 トロントは最初のプッシュのマップだ。カナダの都市で、雪に覆われたダウンタウンの通りに設定されている。レンガ造りの建物のある古い町並みと、ハイテクな店が混ざり合ったのが特徴だ。

 それからもちろん、カナダなのでマップの真ん中に巨大なホッケー選手の像もあるのだ。


クレジット:Blizzard

このマップは基本的に左右対称のエスコートマップだ。各チームにはナビゲートする曲がりくねった通りがあり、それぞれ2つのチェックポイントがある。道路自体もかなり広く、ペイロードのルートを見下ろせる高いスポットがたくさんあるのだ。ヴェネツィアマップをかなり思い出させる。

マップの真ん中には、ゲームで名前がないみたいなひとりぼっちのロボットがいる。僕は「プッシー・ピート」と呼んでいる。


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 面白いことに、トロントのゲームアナウンサーは、深くモノトーンなロボットの声を持っており、ピート自身みたいに見える。いつものゲームアナウンサーである、アテナの甘いトーンの声と対照的だ。



 ゲームスタート時に、両チームは中央へ突進し、ピートをコントロールするために闘う。コントロールマップのように、ピートは30秒後にロックを解除する。

 ロックを解除後、自チームでプレイヤーが一人、ピートのそばにいると、ピートは自チームのペイロードに移動し、相手陣地に向かって押し始める。しかし相手のチームの少なくともプレイヤーの一人がピートのそばにいた場合、彼をめぐって争われ、何もしなくなる。

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 両チームがプッシュする、独自のペイロードに注意することが重要となる。プッシュはペイロードが1つしかなく、綱引きみたいに前後に移動するスタイルのゲームではないのだ。

 ピートのコントロールを保つ限り、ペイロードをプッシュしてゆく。ただし、エスコートマップのように、チームで少なくともプレイヤー一人が、常に彼のそばに立ち、プッシュし続けることを確認していなければならない。そうしないと、先述したように彼は動かなくなる。自分の見た限り、彼はエスコートのように、近くへ多くのプレイヤーが立つと、より速く押していく。

 自チームがピートのコントロールを失い、相手チームがコントロールを取り戻すと、ピートはマップ中央に戻り、ペイロードをプッシュし始める。彼は歩いて戻るが、ペイロードを押し戻さなくていいため、はるかに速く中央へ戻る。

 画面上部には、どちらがピートをコントロールしているのか(青または赤の色)、彼が押しているか立っているか、それぞれのペイロードを押した距離、どちらがリードしているかを示す、便利な進行状況のメーターが表示される。

 エスコートと同様に、チームのペイロードはしばらくプッシュされないと、ロールバックし始める。ただ途中にチェックポイントがあるため、そこに到達できていれば、それ以上は戻ることはない。

 勝敗は、敵チームの陣地にペイロードを完全にプッシュするか、8分の試合時間が終わったときに、最も進行しているチームに決まるのだ。

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 自分はプッシュを二度プレイしたが、どちらもペイロードのプッシュを完走できなかった。

 ペイロードを敵の基地に押し込むと、相手のスポーンに近づくため、自チームのスポーンから遠ざかり、フィニッシュが難しくなる(従来のエスコートマップの終盤のように)。さらにピートだけペイロードをプッシュできるため、最後10メートルほど押していくするのはとても大変になる。ピートのコントロールを取り戻さなければならないだけでなく、ペイロードまで彼を歩いて戻さなければならないのだ。

 まとめると、自分にはプッシュはとても好ましい。エスコートとコントロール、2つのお気に入りのルールが上手くミックスされていると感じる。僕はエスコートのオブジェクティブなゲームプレイと、どちらのチームが攻撃でも防御でもない対称マップが好きで、双方を組み合わせた素晴らしいアイディアだ。

 2度目にプレイでは、両チームがフィニッシュまで10メートル以内にあり、自チームがフィニッシュまでに失速し、すぐにピートが歩いて反撃に出たので、攻守をすばやく切り替えなければならなかった。

 プッシュでは攻撃から防御に、またはその逆に切り替えていくのに多くの戦略の可能性があると感じる。オーバーウォッチリーグでプロチームがそれをどのように活用するかを楽しみにしたい。

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