『Dotaサミット12』はウィナーズブラケット決勝が行われ、フナティックがイーヴル・ジーニアスズを2-1で破り、グランドファイナルズ進出を果たした。東南アジアの雄はゲーム3で見事なチームファイトを披露し、優勝候補に競り勝った。

 それぞれが速攻で1ゲームずつを制したシリーズは最終のゲーム3へともつれ込み、両チームがチームファイトで火花を散らす展開となった。

 イーヴル・ジーニアスズは強力なチームファイト・アルティメットを誇るラインアップを送り出し、アルトゥール・“Arteezy”・ババエフがフェイスレス・ヴォイド、アベド・アゼル・“Abed”・ユソプがシャドウ・フィーンド、ロマン・“RAMZES666”・クシュナレフがマルス、アンドレアス・“Cr1t”・ニールセンがサポートのクロックワーク、タル・“Fly”・アイジクがスナップファイアを選択した。

 一方、フナティックのラインアップは、よりクールダウンの時間が短いチームファイト・アビリティを重視したヒーロー選択となった。ヌエングナラ・“23savage”・ティーラマハノンはリキ、カム・“Moon”・ブーン・センはデス・プロフェット、ダリル・コ・“iceiceice”・ペイ・シャンはパンゴリエル、ジャルデル・ジッコ・“DJ”・マンプスティはアースシェイカー、アヌチャ・“Jabz”・ジラウォンはオラクルをドラフトした。

 フナティックはレーニングフェーズで大きなリードを積み上げた。ミッドレーンでAbedにプレッシャーをかけ続け、その活躍を妨害した。フリーレーンを獲得したiceiceiceのパンゴリエルはミッドゲームのチームファイトで大活躍し、チームのリードに大きく貢献する。



 フナティックはイーヴル・ジーニアスズのチームファイト・アルティメットを出し抜き続け、試合を支配した。23分に本拠地の外で行われた大きなチームファイトでは、ミドルレーンのバラックを破壊することに成功した。

 一方のイーヴル・ジーニアスズは28分のチームファイトを制すると、ようやく一息つく余裕ができ、フナティックを押し返しはじめる。

 両チームが相手の弱点を突き合う展開のなか、MoonはArteezyを相手にビッグキルを達成し、おかげでトップレーンのバラックを陥落させることに成功する。フナティックが撤退するなか、イーヴル・ジーニアスズはArteezyをバイバックし、最後の望みをかけてチームファイトをしかける。

 この試みはイーヴル・ジーニアスズにとって壊滅的な結果に終わった。戦力を分担され、アルティメットも無効化させられた結果、AbedとArteezyもキルされてしまう。コア2人を失ったイーヴル・ジーニアスズは、34分に降参を宣言した。

 フナティックでは23savageとMoonが合わせてKDA(キル・デス・アシスト)で19/5/32と圧倒的なパフォーマンスでチームをリードし、フナティックの今季最大の金星に貢献した。これでDotaサミット12のグランドファイナルズへと駒を進め、賞金2万5000ドルを確保した。

 一方、イーヴル・ジーニアスズはロワーブラケット決勝へ回り、フナティックへの再挑戦をかけてOGシードと対戦する。

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