新型コロナウイルスの感染拡大によって遂に感染者が150万人、死者が9万人を超えるなど、世界各地で被害が広がっている。各種大型イベントが中止になっただけでなく、都市は封鎖され、人々は自宅待機を強いられている。そうしたなか、世界中の人々がお互いに手を差し伸べ合いながら、ウイルスと戦うために最善を尽くしている。ゲーム業界とEスポーツ産業も例外ではない。

 ここではEスポーツ業界のブランド、企業、個人がパンデミックと戦うために、これまでどのような活動を行ってきたかをまとめた。


Razerがマスク生産のために製造ラインを新設!

 ゲーミングマウスなどの周辺機器の製造で知られるRazer社のミン・リャン・タンCEOは、マスク生産のための製造ラインを新設したと発表した。目標は100万枚の医療用マスクを生産し、世界中の医療用施設に提供することだ。

 今週、Razer社は生産したマスクの第一弾をシンガポールの国立社会奉仕センターに納品した。


Credit: Team Liquid

チーム・リキッドが1週間のチャリティ・ストリーミングを実施

 プロゲーミングチームのチーム・リキッドはチャリティ・ストリーミング「クアラソン」を実施し、770万ドルの寄付を集めた。お金はすべて新型コロナウイルスへの対策活動に寄付される。

 元々の目標額は500万ドルだったが、新型コロナウイルスとの戦い向けてファンが一致団結した結果、目標より270万ドル多い金額が集まることになった。

 ストリーミングは3月21日から29日にかけて開催され、マッズ・“Broxah”・ブロック=ペデルセン、(リーグ・オブ・レジェンド)、ジェイク・“Stewie”・イップ (CS:GO)、ダリオ・“TLO”・ウゥンシュ (スタークラフトII)といったスター選手たちが参加した。


Credit: LoL Esports

Eスポーツのプロ選手たちが続々と寄付を行う

 Eスポーツ業界で最も有名な選手たちが、その収入の大部分を新型コロナウイルスの対策活動に対して寄付した。

 LoLのスーパースター、リー・“Faker”・サンヒョクは、韓国のNPO法人に2万5000ドルを寄付した。また、所属チームのT1も選手たちによるチャリティ・ストリーミングを実施し、寄付を行った。

 さらに韓国のLoL界からは、ガク・“Bdd”・ボソンが新型コロナウイルスの犠牲者に対して4100ドルを寄付した。ゲン・Gに所属するミッドレイナーは、3月1日の自身の誕生日の前に寄付を行っている。

 ここまで最高の額を寄付したのはフォートナイトのスーパースター、タイラー・
“Ninja”・ブレヴィンスで、15万ドルを寄付している。Ninjaとその妻は、学校に通っていない子供と家族に対して食糧を提供する団体「フィーディング・アメリカ」に対して寄付を行っている。



Credit: Ndemic Creations

『Plague Inc』の開発者がWHOに協力

 リアルタイム戦略シミュレーションゲーム『Plague Inc』の開発者であるNdemic Creation社は、ゲームのアップデートに向けて現在開発を進めていると発表した。

 チームは世界保健機構(WHO)と協力しながら、新型コロナウイルスに対する啓発を促すことを目的とし、ゲームに「プレイヤーが疫病から世界を救う」新モードを追加するという。

 ゲームをすでに購入しているユーザーは、無料のアップデートによって新モードをプレーすることができる。


Credit: Discord

Discordがライブストリーミングの制限を拡大

 ゲーム配信プラットフォーム『Discord』がライブストリーミングとスクリーンシェアの制限に対するアップグレードを実施し、「巣ごもり」を強いられているてユーザーや、テレワークを実施しているビジネスパーソン、勉強をしている学生に向け、自社のプラットフォームを開放している。

 ライブストリーミングとスクリーンシェアの制限数は10から50に拡大されたため、ビジネスのミーティングに最適のサイズとなっており、友達同士でおしゃべりをするためにも利用されている。

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