『ONE Eスポーツ Dota2 ワールドプロ・インビテーショナル』で3位に入ったGambit Esports。キャプテンのアルティオム・“fng”・バーシャックがチーム再建について語り、さらに今季の『Dotaプロサーキット』に向けた野心も口にした。


Gambit Esportsのメンバーで、昨シーズンから残っているのはあなだだけです。どのようにして今季に向けてチームを再建させたか教えてくれますか?

 一人で集めたんじゃないよ、コーチのニコライ・“distilled”・プロコレンコが一緒にやってくれたんだ。彼は世間的には無名だけど、チームに残ってくれたんだ。僕は彼にチームの作り方や、それに必要なもの、さらに変化させたい点について相談したんだ。

ほかの選手たちをどうやってリクルートしたのですか? まず始めに、ダニル・“gpk”・スクーチンについてお聞きしましょう。

 僕たちには経験と新しい血をミックスさせたいという狙いがあった。gpkは『ザ・インターナショナル2018』の予選後に名を馳せるようになって、みんなが狙っていたけど、僕たちのチームに入ってくれた。

それではキャリープレイヤーのキヤルベク・“dream`”・タイィロフはどうですか?

 ポジション1の候補にはたくさんの選手がいたけど、dream`を選んだのは彼と話をして、さらに彼のプレー動画をみて「僕たちに必要なのはこんな選手だ」と思ったからだよ。

それではマキシム・“Shachlo”・アボラモヴスキフはどうでしょう? あなたたち2人には歴史があるようですが。

 ポジション3を選ぶのは最も難しい作業だったけど、最終的にはShachloに落ち着いた。よくジョークでいうんだけど、彼は本当にリストの一番下にいた選手なんだ。でも、「誰を選んでいいのかわからない、でもこいつのことは知っている、3年か4年前に一緒にプレーした、いいやつだから、こいつにしよう」ってね。一緒にプレーしてみたら、みんなも彼のことを気に入ったんだ。それが経緯だね。

それでは最後に、ポジション4のダニアル・“XSvamp1Re”・アリバエフはどうだったのでしょう?

 XSvamp1Reについては、ほかの選手から推薦があった。僕たちも彼が気に入ったんだ。



ベテランと新鋭を融合させるというプランはうまくいっているのですか?

 問題は今でもあるよ。時間がかかるものだし、近道なんてない。僕にはTIの優勝経験もないし、全知全能の神でもない。まだまだ勉強中の身だ。自分の経験をうまく彼らに伝えられればいいなと思っているだけさ。いつでも問題は起きるものだし、それを解決することはいい経験になる。

 とても難解なプロセスだけど、僕は全力を尽くすだけだよ。困難にぶつかり、それを乗り越えるといい気分になれる。

今季の序盤の成功についてはどう考えますか? GambitがCIS地域でVirtus.proやNatus Vincereを抑えて『MDL成都メジャー』に出場するなんて、誰も思っていませんでした。

 序盤は出来過ぎだったね。スケジュールもきつかったよ。おまけに僕らは新チームだ。成都メジャーの予選で初めて新チームでプレーした瞬間に戻りたいよ。僕たちは1カ月合宿して、ハードな練習をこなし、予選を勝ち抜き、メジャーへの出場を決めたんだ。

Gambitはハードスケジュールの真っただ中にいて、メジャー予選、『ESL Oneハンブルク2019』、そして『MDL成都メジャー』と連戦続きです。これがパフォーマンスに影響を与えることはありますか?

 このようなスケジュールは過去にも経験があるけど、合宿の時と比べて練習できていないのは事実だ。

 僕たちはESLに行って、これも半分は合宿みたいな感じだったけど、そこから2週間のスパンでメジャーに出場した。その間にどうしても休みが必要だった。メジャーに向けて十分な準備ができたとは言い難いけど、それはほかのチームも同じ条件だし、負けた言い訳にするつもりはないよ。

それは『ONE Eスポーツ Dota2 ワールドプロ・インビテーショナル』でも同じでしたか?

 この大会にはメジャーの直後に来た。一度家に帰って、10日間休んで、そこから『ライプチヒ・メジャー』の予選もあった。おまけに新パッチもリリースされた。タフなスケジュールだけど、僕たちにはどうすることもできないしね。

今のチームの状態はどうですか? なにか改善に向けて取り組んでいることはあるのでしょうか?

 僕たちには成長する余地がたくさんある。チームとしてだけじゃなく、選手としてもね。使えるヒーローの数を増やさなければならないし、戦術的にもより成熟しなければならない。僕たちにもそれぞれお気に入りのヒーローがいるけど、競技の世界では好きとか嫌いとか言ってられない。重要なのは勝利へと導いてくれるヒーローで、それこそが現在僕たちが必要としているものだ。

 でもそれは取り組みの50%に過ぎない。残りの50%はコミュニケーションを改善し、安定感を増すことさ。

来年のプランを教えてください。

 いい休みを取ってから、長い合宿を張りたい。それで来年なにかを勝ち取れたらいいね。

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