中国で最も大きいプロゲーミングチームの一つであるPSG.LGDは、過去3シーズンにわたって国際大会で輝かしい成績を収めてきたが、今季のDotaプロサーキット・メジャーでは2大会連続でオープン予選敗退となってしまった。

 チームは『ESL One ロサンゼルス・メジャー』の中国オープン予選の開幕直前にメンバー変更を行っており、この不安要素が試合でも顕在化する形となってしまった。

 PSG.LGDは、大会直前にライ・“Ahjit”・ジェイソンをベンチに降格させたと発表。PSGはAhjitをワン・“Ame”・チュンユとの大型トレードでCDECゲーミングから獲得したばかりだった。ハードキャリーには代わりにリ・“ASD”・ツィウェンを起用することになった。

 PSG.LTDは一発勝負のトーナメントをなんとか勝ち抜いていたったが、3試合制となったブレイズとのファイナルで敗れてしまった。ブレイズはビ・“Axx”・シアという女性選手を擁するチームで、Axxはこれで中国のクローズド予選でプレーする最初の女性選手となる。


 ブレイズはPSG.LTDを相手に2連勝と寄せ付けず、彼らの方が優れていることを証明してみせた。ブレイズのコアヒーローはゲーム1でPSG.LTDのベテランのラインアップを蹂躙し、ル・“Somnus丶M”・ヤオのジャガーノートやリー・“ASD”・ウィウェンのシャドーフィーンドを圧倒してみせた。



 ゲーム2ではPSG.LTDのMSDがミーポを選ぶ奇策に出た。一方のブレイズは新しいヒーローであるスナップファイアを選び、彼女のアルティメット「モアタイマー・キス」を使ってASDのミーポにカウンターを見舞った。

 この結果、ブレイズはPSDを2-0で下してDPC史上に残る番狂わせを演じた。中国のクローズド予選に進出するのはこれが初めてとなる。

 PSG.LTDは今季のDPCで絶不調で、まだまだトンネルから抜け出せそうな気配はない。

 PSG.LTDはメジャー第1戦の『MDL成都メジャー』の予選を欠場した結果、次のメジャーサイクルからはオープン予選からの参加を強いられた。

 彼らは『ドリームリーグ・シーズン13:ライプチヒ・メジャー』への出場権を逃すと、今度は『ESL One ロサンゼルス・メジャー』の予選でも敗退してしまった。

 これはつまり、『ザ・インターナショナル2020』への出場権を獲得する上で、彼らにはもう2大会しかチャンスが残されていないことを意味する。PSG.LTDは5月に開催される『EPICENTERメジャー』に出場し、好成績を収め、さらに6月の『ONE Eスポーツ・シンガポール・メジャー』に出場し、ここでもDPCポイントを稼ぐ必要があるだろう。

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