中国の『リーグ・オブ・レジェンド・プロリーグ』は第5週の試合がオンラインで開催され、インビクタス・ゲーミングが3連勝で首位浮上。強豪ロイヤル・ネバー・ギブアップに対してリバーススイープを決めるなど、世界トップクラスの実力をまざまざと見せつける格好となった。

 ヴィシ・ゲーミングもパーフェクトな週を送り、旋風を巻き起こしているeスターの連勝を5でストップした。若手主体のeスターはロイヤル・ネバー・ギブアップにも敗れ、2位に後退した。


第5週 試合結果

  • LNG・Eスポーツ 1-2 ヴィシ・ゲーミング
  • ファンプラス・フェニックス 2-0 ビクトリー・ファイブ
  • スニング 1-2 JD・ゲーミング
  • LGD・ゲーミング 1-2 エドワード・ゲーミング
  • インビクタス・ゲーミング 2-0 オー・マイ・ゴッド
  • LNG・Eスポーツ 0-2 ドミナス・Eスポーツ
  • ヴィシ・ゲーミング 2-1 eスター
  • ロイヤル・ネバー・ギブ・アップ 2-0 ビクトリー・ファイブ
  • LGD・ゲーミング 2-1 チーム・WE
  • ローグ・ウォリアーズ 2-0 ビリビリ・ゲーミング
  • トップ・Eスポーツ 2-1 スニング
  • エドワード・ゲーミング 2-0 ドミナス・Eスポーツ
  • インビクタス・ゲーミング 2-0 ビクトリー・ファイブ
  • ロイヤル・ネバー・ギブ・アップ 2-0 eスター
  • JD・ゲーミング 2-0 LNG・Eスポーツ
  • ビリビリ・ゲーミング 1-2 エドワード・ゲーミング
  • インビクタス・ゲーミング 2-1 ロイヤル・ネバー・ギブ・アップ

今週のベストマッチ:ロイヤル・ネバー・ギブアップvsインビクタス・ゲーミング

 この強豪同士による一戦で、我々はLPLのレベルの高さを見せつけられることとなった。

 ロイヤル・ネバー・ギブ・アップはウォンボコンボのドラフトでシリーズをスタートし、オーン、レク=サイ、ランブル、ミス・フォーチュン、ラカンを選択。APとADキャリーをお膳立てするためのチャンピオンを揃えた。

 一方のインビクタス・ゲーミングはチームファイトに強いヴァルス、ジャーヴァン、オリアナを選択した。

 リフト上では5vs5の総力戦が展開され、双方ともにパンチを交換し合う一進一退の攻防が繰り広げられた。終盤に入ると、勝敗はわずか1回のチームファイトにより決した。

 試合開始から37分、ロイヤル・ネバー・ギブ・アップが勝負に出た。インビクタス・ゲーミングのカン・“TheShy”・ソンロクがランブルのアルティメットをスティールしようとすると、リ・“XLB”・シャオロンのレクサイがフサッシュでそれを阻んだ。ランブルを使うリ・“Xiaohu”・ユアンハオが「イコライザー」でフォローし、攻撃を締めくくった。

 4vs5と数的不利に陥ったインビクタス・ゲーミングは、ロイヤル・ネバー・ギブ・アップの用意周到なコンボの前に屈し、あっさりとベースを明け渡した。試合は合計42キルという大乱戦の末、ロイヤル・ネバー・ギブ・アップが勝利した。

 2018年の世界チャンピオンはゲーム2で大きなリスクを取った。再びレッドサイドとなったインビクタス・ゲーミングは、TheShyのために最終ピックを残し、ヴェインを選択した。

 シエ・“Langx”・シェンインのモルデカイザーと対峙したTheShyは、レーンで優位に立った。一方、ロイヤル・ネバー・ギブ・アップはマップのほかの部分で主導権を握るべく攻撃を展開した。ミッドレーンとボットレーンでキルを積み上げ、最終的には5キルとし、ゴールドのリードも奪った。

 同時に、TheShyは3体のチャンピオンの真ん中にテレポートすることでロイヤル・ネバー・ギブ・アップの侵攻を阻んだ。チームメイトと連携しながら、フラッシュを焚いてスペースと時間を稼いだ。

 インビクタス・ゲーミングはル・“Leyan”・ジュエによる見事な「ドラゴン・レイジ」によって、ロイヤル・ネバー・ギブ・アップの撤退を阻み、4キルによって獲得ゴールドでも追いついた。



 中盤戦に入ると、試合はより戦略面が重視される展開となった。TheShyはサイドレーンにプレッシャーをかけ、モルデカイザーとマッチアップした。一方のロイヤル・ネバー・ギブ・アップはタワーとバロンを陥落させた。

 ロイヤル・ネバー・ギブ・アップの方が5vs5では有利だったが、インビクタス・ゲーミングが27分に流れを一変させる。ランブルとミス・フォーチュンのアルティメットをレデンプションで乗り切ると、その後は完全にチームファイトで優位に立った。

 ロイヤル・ネバー・ギブ・アップがクールダウンに入るのを尻目に、TheShyのヴェインは最前線に躍り出た。完璧なポジショニングによって相手のキャリーを総崩れにさせ、チームファイトをクアドラキルで終え、チームを勝利へと導いた。

 インビクタス・ゲーミングはゲーム3で開始からロケットスタートを切り、流れを掴むとそれを最後まで手離さなかった。ゴールドでリードを得ると、そのままの勢いで最後まで突っ走った。ロイヤル・ネバー・ギブ・アップが同じAPとADキャリーを選んだ影響は皆無といっていいほどで、インビクタス・ゲーミングの方がエリア・オブ・エフェクトをはるかに熟知していた。

 今シーズン初めてトランドルを使ったLeyanは、チームの80%のキルを叩き出し、インビクタス・ゲーミングの勝利に貢献した。プレス・ザ・アタックのキーストーンを手のするだけでなく、XLBと対峙しながら、仲間と連携してタワーを破壊し、チームを勝利へとみちびいた。


プレイヤー・オブ・ザ・ウィーク:ワン・“Hope”・ジエ

 エドワード・ゲーミングはLGD・ゲーミングを相手にシリーズで先行されたが、ワン・“Hope”・ジエの活躍で望みをつないだ。

 2-0のスイープを狙うLGDは、パンテオンがミドルレーンから攻めあがって、エドワード・ゲーミングにとどめを刺しに来た。チームメイトがキルされ続けるなか、Hopeはカイ=サを使って堅実にファームし、チームファイトでも優れたポジションを取り続けた。

 一度はミドルレーンでLGDにキルされかけたが、完璧なタイミングのクレンズ、ストップウォッチ、そしてキラー・インスティンクトを使って、危険な状況を生き延びた。

 エドワード・ゲーミングは試合開始30分でようやく流れを掴んだ。攻めてよし、守ってよしの面々がHopeを輝かせ、Hopeはキル・デス・アシストで10/0/5のパーフェクトを達成した。

 さらにHopeはドミナス・Eスポーツ戦でもMVPを獲得し、LPLのベスト・オブ・ザ・リフトにも選ばれた。

 この19歳の新星は過去にはエドワード・ゲーミングのアカデミーチームでプレーしており、LDLを主戦場としていた。昨季はフ・“iBoy”・シャンジャオの影に隠れ、メインロスターでは控えの役回りだったが、2020年は完全にHopeのシーズンとなっている。


順位表

  1. インビクタス・ゲーミング (10-1)
  2. eスター (9-3)
  3. ファンプラス・フェニックス (8-2)
  4. トップ・Eスポーツ (7-3)
  5. JD・ゲーミング (7-4)
  6. ロイヤル・ネバー・ギブ・アップ (7-4)
  7. エドワード・ゲーミング (7-4)
  8. オー・マイ・ゴッド (5-5)
  9. チーム・WE (5-5)
  10. ヴィシ・ゲーミング (5-6)
  11. ローグ・ウォリアーズ ( 4-6)
  12. スニング (4-7)
  13. LNG・Eスポーツ (4-7)
  14. LGD・ゲーミング (3-7)
  15. ビリビリ・ゲーミング (3-8)
  16. ドミナス・Eスポーツ (3-8)
  17. ビクトリー・ファイブ (0-11)

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