ONE Esportsはフィリピンのチーム・アドロイトのハードサポート・プレイヤー、ブライル・“cml”・アルビソに話を聞いた。cmlは彼らが直面した新型コロナウイルスの脅威と、それが『Dotaプロサーキット』に与えた影響について語ってくれた。

 フィリピンでは3月16日に国家的なロックダウンを実行に移し、現在でもそれは効力を発揮したままだ。


ONE Eスポーツ:チームは現在どのようにトレーニングを行っているのでしょうか? また、トレーニングと試合に向けた準備を進める上で、なにが最大の障壁となっているのでしょうか?

 ロサンゼルスから帰ってきてからすぐにトレーニングを再開したよ。ロックダウンのせいで、それぞれの自宅には帰ることができていない。最大の障壁は家に帰ることができないということだ。リラックスする時間が持てず、バーンアウトにつながることを懸念している。

ONE Eスポーツ:新型コロナウイルスの影響によって『Dotaプロサーキット』が中断へと追い込まれました。ほとんどの試合がオンラインで行われている現状についてどう思いますか?

 オンラインで試合が行われていることはあまり問題ではない。なぜなら僕たちはまだ一緒に行動しているのだからね。だから各々が自宅からオンラインでプレーしているチームと比べたら、アドバンテージはあるはずだよ。

ONE Eスポーツ:『ESL One・ロサンゼルス・メジャー』への出場権を獲得したにも関わらず、大会は中止となってしまいました。それについてはどう思いますか?

 LAメジャーへの出場権を獲得することができて本当にうれしかったよ。僕たちは前回のメジャー予選ではグループステージで敗退していたので、今回メジャーに出場することは非常に重要なことだったんだ。

 中止が決まったときにはすでにLA入りしたあとだった。ESLの発表後、僕たちはとても失望したし、憤っていた。プレーしたかったし、ビザを取るのも苦労したからね。

 LANトーナメントで多くのことを学べると思っていたし、さらに代理出場する主将のマイケル・“ninjaboogie”・ロス・Jrとも一緒にプレーしたかった。もちろん、状況は理解していたし、新型コロナウイルスの脅威が僕たちの身に及ぶ可能性もあった。



ONE Eスポーツ:新型コロナウイルスが我々の健康に重大な脅威を及ぼすなか、今後Valveにはどのような大会運営を期待しますか? Valveは来季から地域リーグを発足させる予定でいますが、それについての感想もお聞かせください。

 現在の状況を鑑みれば、Valveは予定通り地域リーグの導入を進めるべきだと思うよ。このパンデミックは数カ月、或いは数年は続く可能性があるからね。現行の方式のままDPCのトーナメントを運営するのは難しいと思うよ。

ONE Eスポーツ:現在自宅で「巣ごもり」を強いられているファンたちに対して、なにかメッセージをお願いします。

 現在僕たちは非常に困難な状況に直面しています。だから政府の出したガイドラインに沿って行動しましょう。状況を悪化させるような真似はやめましょう。Dota選手である僕たちにとって、「巣ごもり」は今に始まったことではありません。だって僕たちはほとんどの時間を家で過ごしていたのだから。だから落ち着いて、家でDotaをプレーして過ごしましょう。とにかく皆さまの安全を願っています。

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