ONE Eスポーツは第2回の『Dota2 インビテーショナル』をインドネシアのジャカルタで開催する。本日はインドネシアのBOOM・Eスポーツのポジション1プレイヤー、ムハンマド・“Dreamocel”・サポエトラに話を聞いた。

ONE Eスポーツ:今の東南アジアのDota2の勢力図についてはどのように見ていますか?

Dreamocel:フナティックとTNCプレデターの2強が安定しているけど、3位以下は誰が勝ってもおかしくないほど拮抗していると思う。3位に入るチームは毎回違うので、どのチームにもチャンスはあると思うよ。

ONE Eスポーツ:東南アジアのDotaには独自のプレースタイルがあると思いますか?

Dreamocel:そうだね。すべての地域にそれぞれの特色があると思うよ。東南アジアは様々な国が同居していて、それぞれ独自のプレースタイルをもっているから、とても興味深い地域なんじゃないかな。全体的にみれば、東南アジアのチームはレーンからのカウンターからスノーボールを狙う傾向があると思うね。

ONE Eスポーツ:東南アジアでプロとしてプレーするのは、他の地域と比べて簡単なことでしょうか?

Dreamocel:僕にとっては結構大変だよ。僕は結成時の2017年1月からBOOMの一員だけど、当時はロスターがとても不安定だった。チームプレーより個々の技術に頼る場面が多く、当時の敗北はすごく応えたよ。今ではチームでプレーするということを多少理解しているからいいいけど、最初の数年間はきつかったね。

 もしプロとして活躍したければ、特に東南アジアにおいてはテクニックと同じくらいメンタルの強さが求められるんだ。すべてを捧げる必要があるし、最初は負けが込むかもしれないけど、すべての敗北を反省し、そこから学ぶ必要があるんだ。

ONE Eスポーツ:プロとして毎日のルーティンはありますか?

Dreamocel:毎朝9時に起きたらすぐにジムに行って、それからシャワーを浴びて朝食を食べるんだ。それから午後1時までゲームをするか、リプレーをみたりする。そのあとはひらすらチーム練習をするんだ。試合に出場するときは2~3週間前からチーム練習とビデオ分析を増やしたりするよ。

ONE Eスポーツ:ビデオ分析ではどんな点に注目しますか?

Dreamocel:他のチームがどのようにチームとして連動するか、どのようなローテーションを組むのか、時間帯に応じてマップのどの位置でプレーしたがるのか分析しているよ。各チームがレーニングステージで敗れた場合にどうするか、勝った場合にはどうするか、どうしてそのようなプレーを選択するのかなどに注目している。

ONE Eスポーツ:Dota2のプロを目指す若者にアドバイスするとしたら?

Dreamocel:健康的な生活をして、肉体的にも精神的にも充実することだ。もし技術や戦術が優れていても、病気だったり精神的に疲弊していたら、なんの意味もないからね。

ONE Eスポーツ:どうやって精神面のケアをしているのですか?

Dreamocel:燃え尽き症候群にならないように、ほかのゲームをプレーしたり、気を紛らわすためにDota以外のことをするようにしているんだ。最近、チームはスポーツ心理学者を雇ってくれていて、一緒に問題解決に取り組んでいるんだ。

 プロの舞台では誰しも技術的な才能に恵まれているものなので、差を分けるのは心やメンタルになる。もし燃え尽きていたり疲弊していたりすると、ゲームは難しいものになる。だからきっちり休みをとって、メンタルを研ぎ澄ます必要があるんだ。

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