中国の『リーグ・オブ・レジェンド・プロリーグ』はスプリング・プレーオフの準決勝の試合が行われ、トップ・Eスポーツがインビクタス・ゲーミングに3-1で勝利。また、JD・ゲーミングがファンプラス・フェニックスを3-0でスイープし、それぞれ決勝へ駒を進めた。
この結果、一昨年の世界王者インビクタス・ゲーミングと、昨年の世界王者ファンプラス・フェニックスは3位決定戦に回ることになった。
インビクタス・ゲーミング vs トップ・Eスポーツ
トップ・Eスポーツはヴァルス、スレッシュ、リー・シンのドラフト選択が勝利の方程式になっていたため、3体が揃ってスタメンに名を連ねたことは驚きではなかった。
ゲーム1のファースト・ブラッドは結果的に今シリーズを象徴するものとなった。TESはトップでガンクし、さらにカン・“TheShy”・ソンロクがローテートしたレーンでもガンクを決めた。
iGがTESのベースに攻め込むまでは拮抗した展開が続いた。ルブランを使うソン・“Rookie”・ユージンは元チームメイトのユ・“JackeyLove”・ウェンボをキルして、1vs1のトレードを行った。iGはボットレーンのインヒビターを排除しただけでなく、TESを撤退させることに成功した。
しかしながら、iGはミッドレーンにローテートするのではなく、ダイブを仕掛けるという選択を行った。これに対してTESは慎重に対応し、iGに対してエースを達成した。勢いを失った一昨年の世界王者は、このミスが響いてそのままゲーム1を落とすことになった。
ゲーム2のドラフトフェーズにおけるiGの狙いは明らかだった。それはミッドとボットを犠牲にしてでも、戦力をトップレーンに注ぎ込むことだった。JayceとTheShyをブラインドピックでブルーサイドに配置すると、長距離vs近距離のマッチアップを作り上げた。
しかしゲームはiGの青写真通りには進まず、むしろTESの狙い通りに進行した。ハン・“Karsa”・ハオフシュアンのリー・シンは、リュ・“Leyan”・ジュエのプレッシャーを軽減し、iGの狙いをいなしてみせた。

TESはトップレーンを封じると、素早くペースを握った。目標物を楽々と仕留め、わずか25分で試合を制した。iGのTheShyは0/5/0 KDA(キル・デス・アシスト)と壊滅的な成績に終わった。
追い込まれたiGはゲーム3に向けてディン・“Puff”・ワンがアフェリオスを選択し、TheShyがアートロックスを選択した。さらにジャングルにも変更を加え、Leyanがキアーナを選択した。
堅実なドラフトを行ったiGは、Karsaがソロでドラゴンを狙いに行ったことを感知すると、素早くLeyanをローテートさせ、ダブルキルを達成する。
そのままテンポを保ったiGは、Leyanとチームメイトたちがトップレーンのプレッシャーを和らげることに成功する。ジャングルでは山なりの地形を迂回してトップサイドに回りこんだ。
ルブランを使って達人級のプレーを披露したRookieは、最後のチームファイトを前にJackeyLoveとKarsaをキルすることに成功する。数的優位を得たiGは、そのままTESのベースを陥落させ、シリーズ突破に望みをつないだ。
ゲーム4のドラフトでは選択禁止が連発され、1週目では5体のADキャリーが選択禁止にされた。両チームともにボットレーンの支配を狙ったため、JackeyLoveとPuffはエズリアルとケイトリンを選ぶという、これまでにないドラフトを行った。

レッドサイドのiGは、TheShyが最も得意とするチャンピオンであるケネンを選択した。一方のTESは自信をもってトップレーンにアートロックスをブラインドピックした。
序盤はiGがペースを握ったかにみえたが、レーン・プライオリティなしでLeyanがTESのラプター・キャンプに攻め込むと、流れは一変する。TESはLeyanとサポートのス・“Southwind”・ツィーリンをキルし、強欲を罰した。
致命的なミスを犯したiGを尻目に、TESはボットでヘラルドをリリースし、最初のタワーを陥落させ、ゴールドのリードを積み上げた。さらにマップの反対側にシュオ・“Knight”・ディンをローテートさせ、TheShyにプレッシャーをかけた。
オーシャン・ソウルとバロン・バフを手にしたTESは、31分でゲームを制し、チーム史上初めてLPLファイナルズへと駒を進めた。
JD・ゲーミング vs ファンプラス・フェニックス
今年のプレーオフはここまですべて3-1という結果に終わっていたが、JD・ゲーミングは現世界チャンピオンを完全に封じ込め、3-0でスイープすることに成功した。
JDGはレギュラーシーズンでは最高のキル/デスの比率を怒っていた。セオ・“Kanavi”・ジンヒョクは全ジャングラーのなかでトップのキル数をマークし、KDAも全体で2位にランクインした。それゆえ、ファンとアナリストは流血戦を期待した。
ところがゲーム1は予想に反して、33分までキルが生まれない静かな立ち上がりとなった。
JDGはエドワード・ゲーミングとの準々決勝でそうしたように、FPXのマクロプレーのスタイルに対して巧みな適応をみせた。ゲームの大半を通してキルが生まれない展開となったが、両チームはマップ全域で交互に目標物を破壊し続けた。こうしたなか、射程の長いキャリーを揃えたJDGがタワー破壊数で上回り、ゴールドでリードする。
最終的にJDGはバロン・バフと引き換えにFPXにクラウド・ソウルを差し出し、ボットを突き進むために集結した。FPXは最後の戦いでキム・“Doinb”・テサンのカッサディンがリー・“LoKeN”・ドンウックのカリスタをキルするが、ADキャリーをキルすることができなかった。
エースを手にしたJDGは、40分でゲーム1をものにした。

ゲーム2のドラフトは序盤から激戦が約束されるものとなった。Kanaviのジャングル、ファーム、レベルを阻止するべく、FPXはブルーサイドでグレイブスを選択禁止にした。1-3-1戦術を採用すると、スレッシュとリー・シンでキルを重ねた。
流れを握りたいJDGは、シュオ・“LvMao”・ミンハオがサポートのノーチラスをトップにローテートさせ、3キルを達成した。しかし負けじとFPXもミッドゲームに反撃を開始する。
すべてはシャン・“Zoom”・シンランがサイドレーンでDoinbを見つけたところから始まった。Doinbに1vs1を仕掛けたZoomが返り討ちに遭ってしまうと、数的優位に立ったFPXはDoinbをトップにテレポートさせ、JDGからゴールドのリードを奪い返すことに成功した。
終盤戦はさらに乱戦となった。JDGはマウンテン・ソウルをめぐる戦いでFPXを相手にエースをねらうが、その数分後にはガオ・“Tian”・チャンリャンがその鼻先でバロンを掠め取った。
39分のチームファイトで、勝利の女神はJDGに微笑んだ。Doinbがリアルム・ワープでバロン・ピットに移動したが、アルティメットを繰り出すには敵のラインが近すぎたため、JDGにエリア・オブ・エフェクトを許してしまい、これが響いたFPXは結果的にゲームを落とすことになってしまった。
迎えたゲーム3、あとがないFPXはJDGをあと一歩というところまで追い詰めた。
ドラフトフェーズは両方ともに希望通りの選択となった。キム・“GimGoon”・ハンサエムはガングプランク、シェン・“Yagao”・キはルブラン、そしてDoinbはライズを選択した。
FPXは生き残りをかけて奮闘したが、終盤戦にJDGがバロンを確保すると、ピット内でFPXを相手にエースを達成した。勢いに乗ったJDGは、その過程でより多くのタワーを破壊した。
それでもFPXはバロン・バフの効果が切れると、3つのレーンでミニオン・ウェーブをしかけてから、ミッドレーンに集結した。そこでリュ・“Crisp”・キンソンがLoKeNにドレッジ・ラインを浴びせ、反撃の狼煙を上げる。
そのあと、Doinbはミッドレーンにリアルム・ワープし、勝利を奪いに行った。JDGは持ちこたえることができず、ベースに攻め込んできたJDGにエースを奪われ、ネクサスのタワーも破壊されてしまう。
しかしその瞬間、復活してきたLoKeNがFPXを相手に1vs4の戦いをしかける。カリブラム、スナイパー・ライフルを駆使し、さらにアルティメットを繰り出してFPXに大ダメージを与え、チームを窮地から救ってみせた。
JDGはそのあとミッドレーンでのチームファイトを制すると、そのまま3-0のスイープを達成。これによって、Zoomを起用した試合の不敗神話は19にまで伸びることになった。
この結果、ファンプラス・フェニックスとインビクタス・ゲーミングは4月29日に開催される3位決定戦で顔を合わせることになった。
また、JD・ゲーミングとトップ・Eスポーツは5月2日に開催される決勝戦で初優勝をかけて激突する。