現在、新型コロナウイルスの感染拡大によって『Dotaプロサーキット』が中断しているが、ファンは3月20日開幕の『WeSave!チャリティ・プレー』でDota2トッププロの活躍を観戦することができる。

 トーナメントには6大陸から合計24チームが出場する。試合は各地域内でのみ行い、各地域ごとに優勝チームを決定する。優勝チームにはチャリティによって集められた2万ドルが与えられる。

 なお、『WeSave!チャリティ・プレー』は3月18日にリリースされたばかりの7.25パッチでプレーされる、最初のDota2トーナメントとなる。


大会方式

 各大陸ごとに4チームが出場する。各地域はノックアウト方式のトーナメントで優勝チームを決定する。各シリーズは3試合制(2戦先勝方式)で行われる。


スケジュール

 大会は3月20日から26日にかけて開催され、最初の4日間には3試合ずつが行われる。

 大会初日に行われるのは、ギークファムvsBOOM・Eスポーツ、B8vsナトゥス・ヴィンケレ、クラウド9vsCR4ZYの3試合だ。


地域

ヨーロッパ

 ヨーロッパからはOG、チーム・シークレット、ニグマ・Eスポーツ、チーム・リキッドが出場する。

 OGとチーム・シークレットの強豪対決は、ファンが待ち望んだ夢の一戦となるはずだ。

 今季のDPCメジャーを2大会連続で欠場していた世界王者OGは、メジャー第3戦の『ESL Oneロサンゼルス・メジャー』に出場する予定となっていた。OGのキャプテン、ヨハン・“NOtail”・サンドスティーンは大会の中止が決定する前に、「シークレットと対決できるのが楽しみだ」と語っていた。

 今回の『WeSave!チャリティ・プレー』において、『ザ・インターナショナル』を二連覇中のOGは、『ドリームリーグ・シーズン13・ライプチヒ・メジャー』の王者とようやく相まみえることになった。

 なお、OGではトピアス・“Topson”・ターヴィツァイネンとイェイク・“MidOne”・ナイツェンが今大会に出場することができない。スメイル・“SumaiL”・ハッサンがポジション2のミッドレーンを務め、OG・シードのオマル・“Madara”・ダバチャッハがポジション1のハードキャリーに入る。また、コーチに専念するために引退していたセバスティーン・“Ceb”・デブスが、大会期間中だけ復帰する予定だ。

 残りの出場チームのメンバーはこれまでと変わらない。


中国

 中国からはヴィシ・ゲーミング、PSG.LGD、インビクタス・ゲーミング、EHOMEが出場する。

 優勝候補の筆頭はヴィシ・ゲーミングだ。彼らは2019-20シーズンのDotaプロサーキットで最も安定した成績を収めており、『ONE Eスポーツ・Dota2・シンガポール・インビテーショナル』では優勝、『MDL成都メジャー』では準優勝、さらに『ドリームリーグ・シーズン13・ライプチヒ・メジャー』では3位に入っている。

 また、インビクタス・ゲーミングとEHOMEも侮れない存在だ。一方、今季のメジャー第1戦を欠場し、続く2大会では中国のオープン予選敗退の憂き目に遭っているPSG.LGDにとって、今大会は重要な試金石となるはずだ。

 PSG.LGDはリー・“ASD”・ツィウェンがロスターから外されたため、ポジション1にはポジション3のヤン・ “Chalice” ・シェンイがコンバートされる。また、空いたポジション3には中国人のベテラン、レン・“eLeVeN”・ヤンウェイが入る予定だ。


東南アジア

 東南アジアからはTNCプレデター、BOOM・Eスポーツ、ギークファム、チーム・アドロイトが出場する。

 この地域ではフィリピンから出場する3チームに加え、先ごろ行われた『ONE Eスポーツ・Dota2・ジャカルタ・インビテーショナル』のインドネシア予選で圧倒的な強さを披露したBOOM・Eスポーツが参戦を果たす。

 全4チームがベストメンバーで大会に出場する予定だ。



北アメリカ

 北アメリカからはイーヴル・ジーニアスズ、ビジネス・アソーシエイツ、CR4ZY、クラウド9が出場する。

Credit: ONE Esports

 イーヴル・ジーニアスズが優勝の候補であることに疑いの余地はないだろう。しかし最大の注目はクラウド9とCR4ZYによる準決勝の一戦だ。

 ジャッキー・“EternaLEnVy”・マオとジンジュン・“Sneyking”・ウーは、『スターラッダー・キエフ・マイナー』の直前にファイティング・パンダスを退団。残されたチームメイトたちは、このあとチーム名をCR4ZYと改めた。そしてEternaLEnVyとSneykingは、よりによって今回の対戦相手であるクラウド9に移籍したのだ。

 全4チームがベストメンバーで大会に出場する予定となっている。


CIS

 CISからはヴィルトゥス・プロ、ナートゥス・ヴィンケレ、ヘルレイザーズ、B8が出場する。

Credit: ONE Esports

 この地域でトップを走るのはヴィルトゥス・プロとナートゥス・ヴィンケレだ。この両チームは『ESL One・ロサンゼルス・メジャー』に出場する予定となっていた。

 一方、ヘルレイザーズはLAメジャーのCIS予選でヴィルトゥス・プロとナートゥス・ヴィンケレに敗れている。このチャリティ・トーナメントでは是非ともリベンジを狙いたいところだ。

 全4チームがベストメンバーで大会に出場する予定だ。


南アメリカ

 南アメリカからはビーストコースト、FURIA・Eスポーツ、サンダー・プレデター、ノーピング・Eスポーツが出場する。

Credit: Mars Media

 この地域の優勝候補はビーストコーストだ。というのも、南アメリカのチームでDPCの大会に安定して出場しているのは、彼らしかいないからだ。ただし、同じペルーのサンダー・プレデターは直近の大会で調子を上げてきており、『ESL One・ロサンゼルス・メジャー』の予選ではビーストコーストを相手に2-0のアップセットを演じている。

 全4チームがベストメンバーで大会に出場する予定となっている。

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