『カプコンカップ』は17日にグランドファイナルの試合が行われ、アマチュアでスポンサーもついていないデレク・“iDom”ルフィンが、『カプコンプロツアー』でランキング1位のヴィクター・“Punk”・ウッドリーを下す大番狂わせを演じ、ストリートファイターVの頂点に立った。

 ウィナーズ決勝で敗れたiDomは、ルーザーズ決勝をリバーススイープでものにしてグランドファイナルに進出。最終セットを3-1で制してタイトルを奪取してみせた。


セット1

 大会を無敗で勝ち上がってきたPunkは自信に満ち溢れた戦いぶりをみせて、得意の神月かりんではなく、キャミーを選択。iDomを無防備な状態にさらしてみせた。

 Punkは2つのラウンドを先取するが、当てられたはずのキャノンスパイクを2つも失敗するなど、徐々にそのゲーム運びに綻びが見え始める。

 一方、追い詰められたiDomは投げ技で状況の打開を図る。

 投げ技を嫌ったPunkはより消極的になり、ゲーム4で得意のかりんに戻してきた。

 セットが2-2になると、Punkは明らかに焦りをみせはじめ、攻撃にもミスが目立ち始める。iDomこの隙を見逃さず、最初のセットを3-2と逆転でものにした。



セット2

 iDomはペースを握り続け、速攻でセット2のゲーム1を制する。

 iDomはセット1に続き結局5ゲーム連続でラウンドを制することになる。一方のPunkはコンボを繰り出すことができず、確定反撃のチャンスも逃してしまう。

 王手をかけられたPunkはなんとか本来のスタイルを取り戻し、ゲーム4の第1ラウンドを制する。

 ここで驚いたことに、iDomはシリーズ勝利間近という状況でポイズンに切り替える。Punkはポイズンのムチのリーチの長さに翻弄され、無理に距離を詰めようとした結果、大ダメージを食らってしまう。

 ゲーム4が1-1で並ぶなか、Punkはより積極的な攻めに出る。しかしiDomをコーナーから逃がすと、またもムチのコンボを食らってしまい、そのまま敗北。この結果、iDomがプロストリートファイター界で最高の栄誉を手にすることになった。

 優勝したiDomは優勝賞金25万ドルを手にした。また、彼は好きなキャラクターの専用スキンをデザインする権利を手にしている。一方、準優勝のPunkは賞金5万ドルを持ち帰ることになった。

 大会終了後、ストリートファイターVのプロデューサーを務める小野義徳氏がステージに登壇し、2020年の『カプコンプロツアー(CPT)』の概要を発表した。

 CPTの開催形式は7年間変更がなかったが、カプコンは来年度から出場選手を32名から40名に増やすことを決定。また、ツアーは2つのシーズンに分かれ、予選を突破した選手がそれぞれ8名ずつ出場する。

 また、CPTポイントは7月に開催される『ゲームオーバー・トーナメント』でいったんリセットされる。『ワールドウォリアー・チャレンジ』を勝ち抜いた22人の選手にも、パリ(フランス)で開催される『カプコンカップ2020』への出場権が与えられる。

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