新型コロナウイルスによるレース中止が相次ぐ中、モータースポーツファンにとってバーチャルレースは見逃せないイベントとなっている。大きく人気が高まり、レース界のレジェンドたちからの関心も引きつけているほどだ。

 80歳のマリオ・アンドレッティもその一人。今週末にトルク・Eスポーツ/エンジンメディアの『オールスター・レジェンド・トロフィー』でEスポーツレースデビューを飾ることになった。

 80歳にして衝撃の復帰を果たし、インディアナポリス・モータースピードウェイで再びその走りを披露する。もちろん、『rFactor 2』のバーチャルシミュレーションレースではあるが。

 「これから覚えなければならないことがたくさんある。ルーキーとしてインディアナポリスで走った時からもう長い時間が過ぎた。できるだけ早く覚えられるように頑張っているところだ。若いレーサーたちと勝負できることを願っているよ」とアンドレッティはコメントしている。

 現役時代のアンドレッティは1978年のF1世界王者に輝いたほか、インディカーで4度のタイトル獲得、またデイトナ500(1967年)やインディアナポリス500(1969年)の優勝など輝かしいキャリアを歩んだ。

 F1、インディ500、デイトナ500のタイトルを全て獲得したドライバーは現在でもアンドレッティただ一人。同一シーズン中にロードコース、ダートトラック、オーバルサーキットの全てで優勝を飾ったわずか3人のドライバーの中の一人でもある。アンドレッティは長いキャリアの中でこれを4度達成している。

 アンドレッティは同じくF1元世界王者であるエマーソン・フィッティパルディ(1972年、1974年)、ジェンソン・バトン(2009年)、フェルナンド・アロンソ(2005年、2006年)とも戦うことになる。

 他にも過去20年間のインディ500優勝者が出走。フアン・パブロ・モントーヤ(2000年、2015年)、エリオ・カストロネベス(2001年、2002年、2009年)、ジル・ド・フェラン(2003年)、ダリオ・フランキッティ(2007年、2010年、2012年)、トニー・カナーン(2013年)らが参戦する。

 『レジェンド・トロフィー』は5月24日の日本時間午前1時より開催。レーサーたちは栄誉を競うとともに、賞金3万ドルが勝者の選択したチャリティー団体へ寄付される。