『ストリートファイター』界のレジェンド“ときど”が、ストリートファイターをプレーしているときの思考プロセスについて語った。

 オンラインマッチのストリーミング中、ときどは「上達」のために実践しているメソッドを明らかにした。

 最初は他のプレイヤーに真似されたくないという理由でメソッドを教えることに躊躇していたが、最終的に、状況に応じて他のトッププロならどのようにプレーするのか考え、彼らを「憑依させる」という独自のメソッドを明らかにした。

 ときどはゲームの各要素において「梅原さんだったら攻略。sakoさんだったらはコンボとかの技術力。すごい細かいところで言うと“まちゃぼー”の対空技とか」など、自らがベストだと考えるプレイヤーになり切ってプレーするのだという。

 彼は謙虚にも「自分が一番だと思う要素って、実はない。いろんな人のいろんな要素を借りて勝手に憑依させるんですよ。sakoさんだったらこうやるんだろうな…とか」とコメント。さらに「こういう視点でプレーすればみんなうまくなると思う」とも語っている。

 ときどはまた、sakoが難しいコンボに失敗して敗退した、二つの場面を回想した。

 一つ目は、『カプコン・プロツアー・シーズン2』の中国大会で、空中での波動拳から昇竜拳につなげようとした場面だ。昇竜拳がヒットしなかったため、sakoはゲームに負けることになったが、その積極的な姿勢に驚かされたという。ときどは「sakoさんはまじで失敗を恐れない。大会でもちゃんとリスクを取って狙いにいくんだなと思って、それが印象的でした」とコメントした。

 二つ目は、カプコンカップのウィナーズ・ブラケット・トップ32で“ボンちゃん”と対戦したときのことだ。

 前ラウンドでパーフェクトを披露してトップ16に王手をかけたSakoだったが、空中でのコンボを失敗し、そのラウンドを落としてしまう。そのあと、ぼんちゃんに最終ラウンドを取られ、大会からの敗退が決定してしまった。試合後、ときどがなぜコンボを仕掛けたのかと聞くと、sakoは「あれは安定やで」と言ったという。それ以来ときどは、sakoを見習って、決して「妥協しない」と決めたのだという。

Credit: FGC Translated

 ときどはこれまで3度Evoの王者に輝いており、日本の格闘ゲーム界の5人の神の一人とみなされている。また、世界最高の「豪鬼使い」で、カプコンプロツアーで最も安定したパフォーマンスを発揮する選手として知られている。