『ヴァロラント』のクローズドベータで広がりつつある新たな“戦略”がランクマッチを混乱に陥れている。

 この戦略はシステム上の抜け穴を利用している。ピストルラウンドに敗れた側のチームが、購入フェーズの後でレイズのブラストパックとブリムストーンのインセンディアリーを使って同士討ちダメージを引き起こし、チームを全滅させてラウンドを捨てるというものだ。

 チームは1ラウンドを事実上捨てることになるが、相手チームに対して次のラウンドのためにクレジットやオーブを稼ぐチャンスを与えずに済む。自滅したチームはそれぞれ約5000クレジットを持って次のラウンドをスタートすることができ、金銭面で大きなアドバンテージを得られる。

 Redditの『ヴァロラント』フォーラムで、この戦略について「禁止されていないのか?」とエディター“YourAfricanDad”が問いかけた投稿には大きな反響が集まった。同エディターによればこの戦略はすでに有名であり、ランクマッチでもプレイヤーたちが使い始めているとのことだ。「誰もがやっているようだ」と彼は付け加えている。

 『ヴァロラント』のシステムでは通常、各ラウンドに勝利できるチャンスがより大きいチームがどちらであるかが購入フェーズによって左右される。ピストルラウンドに敗れたチームは、2ラウンド連続の敗戦を受け入れることでその後のラウンドに勝利できる可能性を高め、損害を抑えようとする場合がある。

 現時点では同士討ちダメージやチームの自滅を引き起こしたプレイヤーに対するペナルティーは存在しないが、この戦略が競技プレーの理念に反するものであることは確かだ。Riotは今後ブログ投稿でこの件についての見解を示すことが見込まれる。