『オーバーウォッチW杯』はグランドファイナルが行われ、チームUSAが中国チームに3-0で圧勝。準決勝で大会三連覇中だった韓国チームを破った勢いそのままに、史上初の優勝を果たした。

 チームUSAは前日に続いて『オーバーウォッチリーグ』のMVPであるジェイ・“Sinatraa”・ウォンとコレイ・“Corey”・ニグラが大活躍を披露した。


マップ1/イリオス(コントロール)

 両者ともにリーパー&ドゥームフィストを起用したミラーマッチとなった。USAが最初に目標を確保するが、そのあと目標は両チームの間を行ったり来たりする展開に。しかし最後には中国チームが目標を確保し、ラウンド1をものにする。

 しかしチームUSAはラウンド2でバスティオン&メイという、中国チームにとっては予想外の編成で反撃した。

 それでも中国チームはなんとか体勢を整えると、相手にバスティオン&メイからリーパー&ドゥームフィストに戻すことを促した。さらにラウンド最後のファイトでは、中国チームのルオ・“Elsa”・ウェンジーのシグマが、戦いが始まる前にSinatraaをピックすることに成功し、試合を優位に進める。しかし中国チームは最後の最後で相手を仕留めきれない。

 その後チームUSAが次第に安定感を取り戻すと、インディ・“SPACE”・ハルペーンが単独でEileenを仕留めてみせた。

 さらにチームUSAはSinatraaがポイントに戻ると、Coreyが中国チームの残りメンバーを一掃し、そのままラウンド2を制した。

 続くウェルでは、中国チームではファラを使ったJinMuが効果的な働きができない。チームUSAのCoreyがJinMuを自由にさせず、チームUSAはこのラウンドとマップをものにする。

 


マップ2/キングス・ロウ(ハイブリッド)

 キングス・ロウで攻勢に出た中国チームは、Guxueが代名詞となっているウィンストンを選択。しかしチームUSAはこれを完璧に読み切り、SinatraaのバスティオンとCoreyのハンゾーで迎え撃つ。

 中国チームはポイントAまで進み、ストリート・フェイズも無傷で乗り切ったものの、マップの最後でチームUSAの激しい抵抗に遭った。

 結局、中国チームはチームUSAの堅守を最後まで崩すことはできなかった。

 チームUSAは自軍のアタックフェーズで特段抵抗を受けることなくポイントAを確保。さらにストリートフェイズも悠々と攻略していき、マップの最後でようやく中国チームの反撃に遭う。

 それでも3分以上タイムを残していたアドバンテージを活かし、楽々とマップを制圧。2-0のリードを手にする。


マップ3/ドラド(エスコート)

 優勝に王手をかけ、勢いも味方につけたチームUSAは、アタックフェーズで猛攻をしかける。どちらもリーパー&ドゥームフィストを使うなか、チームUSAは常に中国チームの先手を奪い、さらに中国チームが先制攻撃をしかけた局面でも、あっさりと逆転してみせる。

 中国チームは最後のチェックポイントの手前でようやくチームUSAを失速させる。しかしSPACEが「グラビティ・フラックス」によってEileenとJinMuをまとめて仕留めると、これで中国チームのDPSは尽きてしまう。

 このあと、Coreyが残りの面々を一掃したことにより、チームUSAがマップをものにした。

 中国チームは攻撃フェーズでも苦しんだ。最初のチェックポイントまではたどり着いたが、それ以上先には進むことができない。

 中国チームは最後のアタックでもペイロードまで辿り着けず、さらにチームUSAのCoreyとSinatraaがビッグプレーを披露すると、そのまま試合はチームUSAの3-0でのスイープで決着。韓国勢以外では初の優勝を飾った。

 過去三大会では準決勝止まりだったチームUSAだが、今大会はアンストッパブルな存在だった。

 CoreyとSinatraaは議論の余地なくチームUSAの中心的存在で、このコンビはグループステージ、韓国との準決勝、中国との決勝で繰り返しビッグプレーを披露した。

 大会MVPにはSinatraaが選ばれたが、彼はCoreyこそがそれにふさわしいと語った。

 「僕にとって優勝は計り知れない価値がある。しかしそれもすべてチームのおかげだ。彼らがいなければ、僕は何者でもない。個人的にはCoreyこそがMVPにふさわしいと思うよ」

 一方、Coreyは自分が世界最高の選手だと思うかと問われると、「そうだね」と応えている。

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