フェニックス・サンズのガードであるデヴィン・ブッカーが、現実世界でチームメートのディアンドレ・エイトンに2戦2勝を収め、『NBA 2Kプレーヤーズ・トーナメント』優勝を飾った。

 オールスター出場選手でもあるブッカーは、自身の選択するチャリティー団体に賞金10万ドルを寄付する権利を得るともに、NBAで最高の『NBA 2K』プレーヤーを名乗る資格を手に入れた――少なくとも、参加した16選手の中では。エイトンと激突した決勝に辿り着くまでに、ブッカーはデンバー・ナゲッツのマイケル・ポーターJr.、ワシントン・ウィザーズの八村塁、ロサンゼルス・クリッパーズのモントレズ・ハレルを下して勝ち上がってきた。

 ブッカーは昨今のゲーム産業との結びつきが特に強い有名プロアスリートの一人だ。サンズの試合がない時にはいつも、ロサンゼルスを拠点とする100・スィーブスとのコラボによる『コール・オブ・ドゥーティ』のストリーマーを副業としている。

 ブッカーの熟練ゲーマーぶりは決勝でも遺憾なく発揮され、2試合とも不利なチームで戦いながらも連勝を収めた。初戦ではブッカーがヒューストン・ロケッツを使用したのに対し、エイトンは高さとフィジカルに勝るロサンゼルス・レイカーズを使用。第2戦ではブッカーはウェスタン・カンファレンスのデンバー・ナゲッツを選択し、エイトンが操るリーグ最強のミルウォーキー・バックスと戦った。

 大会規定により、各選手は同一チームを一度しか選択できないと定められていた。



 『NBA 2Kプレーヤーズ・トーナメント』は、世界に名だたるバスケットボールリーグであるNBAが、新型コロナウイルスのパンデミックによるレギュラーシーズン中断を受けて開始した活動のひとつ。大会期間は1週間あまりに過ぎなかったが、現実世界と仮想スクリーン上の両方のゲームのファンに向けて非常に上質なエンターテインメントを提供することができた。

 トップシードとされたケヴィン・デュラントは初戦でいきなりの敗退。評価は低いが勢いのあるマイアミ・ヒートのデリック・ジョーンズJr.に屈した。“KD”には悪いが、ゲーム内でのレーティングが現実のゲームスキルに必ずしも反映されないことは明らかだ。

 『ESPN』による大会の中継は、クリッパーズのガードであるパトリック・ビバリーがお得意のトラッシュトークを存分に披露する舞台にもなった。

 現実のNBAではあまり好調ではなかったフェニックス・サンズだが、決勝の対戦カードを見る限りでは、少なくとも有能なゲーマーに恵まれたロースターではあるようだ。

 バーチャルの大会で優勝するためには、現実で所属するチームを使うのはやめておいた方がいいのかもしれない。

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