BlizzCon 2019で発表された『オーバーウォッチ2』には、ヒーローとシネマティックを備えた4人プレイヤーco-opモードである、新たなストーリー主導型のPvEモードが搭載される。

 新たなモードは、「ジャンケンシュタイン博士の復讐」、「アップライジング」そして「レトリビューション」、「ストームライジング」といったPvEの季節モードの成功に基づいている。『オーバーウォッチ2』の新しいPvEモードでは、ストーリーミッションとヒーローミッション2つのタイプがある。

 BlizzConでデモをプレイしてみたところ、リオデジャネイロを舞台に、ラインハルト、トレーサー、メイ、そしてルシオをフィーチャーしたストーリーミッションを遊ぶことができた。

 キャラクターを選択すると、能力を選べるようになる。レベル1から10、そして20で選択可能な3段の能力がある。たとえばトレーサーの能力ツリーは以下のようになる。

クレジット:Blizzard

 co-opモードをプレイする場合、ゲームプレイの違いもいくつかある。トレーサーはより大きなクリップを得て、アルティメットのパルスボムはより多くのダメージを与える。

 メイをミッションに選んだところ、co-opモードでは敵を素早くフリーズし、ずっとそのままになる。co-opのバフはマイナーに見えるものの、キャラクターをより強く感じさせる。メイは敵をほぼ瞬時に凍結し、シャッターの能力と合わせて、敵グループを即座に破壊できるのだ。

 メイレベル1の能力では、凍結した敵を死亡時に粉砕し、周囲にダメージを与えるシャッター、またはクリオフリーズが終わると近くの敵を凍結する凍結ブラスターを選べる。

 レベル10では、メイはハイポセロミア(吹雪がHP200未満の凍った敵を即座に殺す)、スノーボールエフェクト(氷結中に移動して敵を倒す)を選ぶことができる。

 レベル20では、メイは凍結した敵へのダメージを増やすフロストバイト、あるいは吹雪がより広いエリアをカバーする、ポーラーボルテックスを習得できるという。

 今回は残念ながら、ミッションを通してレベル1のままだったので、他の能力を試すことはできなかった。キャラクターを最大限に使いたければ、ミッションを繰り返しプレイする必要がある。ちなみに、能力とヒーローレベルはPvEモード専用である。PvPモードでは使えない。

 ミッションは、ルシオがオーバーウォッチチームと出会うムービーから始まる。彼はチームが現在、ヌルセクターから攻撃を受けている都市を守ることを申し出ている。

 ミッションは一本道で進み、敵のウェーブが向かってくる。既存のPvEミッションよりもはるかに多くの敵が迫りくるが、強化されたco-opにより、たやすく対応できる。

 UIも一新され、より簡潔で見やすくなっている。もしかすればPvPモードのUIも同じく更新されるだろう。


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 co-opモードでは、追加のアイテムも使える。ミッションスタート時にはアイテムスロットは空だが、すぐにアイテムの入ったルートボックスが見つかるだろう。

 アイテムは長いクールダウンがあり、何度でも使えるものだ。基本的にソルジャー76のバイオティックフィールドのようなヒーリングのものだが、より大きな範囲で効果をもたらし、AoEダメージを与え、敵の攻撃をデバフし、より多くのダメージを与える腐食性グレネードや、トールビョーンのタレットにも似た装甲タレット、そしラインハルトのシールドに似た、大きなHPを持つ障壁を生むバリアフェンスなどを、チームを助けるために使える。

 アイテムはコモン~レア~エピック、そしてレジェンダリーが提供され、順々に良いものになっていく。たとえばコモンの腐食性グレネードは敵に30%のダメージを与えるが、レジェンダリーではより多くの、60%のダメージを与える。

 一度に持つことができるアイテムはひとつだけで、新しいアイテムを拾うと所持していたアイテムはドロップされる。


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 ミッションはナイトクラブを通り、最後には『オーバーウォッチ』の新たなロボットメンバーとなる、エコーに拾われるビーチへと向かう。エコーはチームをヌルセクターのコマンド船まで飛ばし、船の制御室ではさらに多くのボットと向かい合うことになる。

 制御室のセクションは少々手ごわく、より多くの敵が大きなダメージを与えてくる。そこには巨大な砲塔を持つロボットもいる。体力が足りなくなったなら、なにもできなくなるだろう。チームメイトが蘇らせてくれるまで、床をゆっくりとはいずり回ることしかできなくなる。

 レベルの最後に待ち受けるのはヌルセクターのコントロールコアだ。コア自体に大きな体力バーがあり、敵の大群に守られている。コアの体力を削っていくたびに地面へと下がっていくが、そこを撃ちぬくことはできない。

 最後には巨大なボスロボットが立ちふさがる。自分のプレイでは、ボスはレジェンダリーの腐食性グレネードのおかげで30秒もかからずに撃破できたため、実際のところかなり弱かったように感じた。

 ボスを倒すとコアを破壊できる。その後、船全体が自爆を始める。それからエントランスに戻るまで90秒かかる。エンディングでは、ムービーが再生され、不気味なクリフハンガーで終わる。

 ストーリーモードと、それらがもたらす新たなPvE専用の要素は本当に楽しめたものの、どれだけリプレイ性があるかはわからない。一本道のデザインに、強制で決まっているヒーローといった制限が少々厳しく、基本的にレベルは毎回まったく同じなのだ。

 幸い、PvEモードにはヒーローミッションもある。そのひとつをプレイすることはできなかったが、『オーバーウォッチ』のリードデザイナーであるジェフ・カプランは、開発者のパネルセッションにてミッションは「深いリプレイ可能」と設計されていることを明らかにした。

 その理由は3つある。オーバーウォッチマップの全範囲に渡ってプレイヤーを導く様々な場所や、絶えず変化する目標のまったく同じミッションを2回やらなくてもよいほか、敵グループも異なるため、いつもヌルセクターやタロン軍相手に闘うわけではない。また、任意のキャラでミッションをプレイすることもできるそうだ。

 『オーバーウォッチ2』のリリースはいまのところわからないが、来年PC、PlayStation 4、Xbox One、およびNintendo Switchで発売予定である。

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