原文筆者:ジェームス・ルー
初代『ディアブロ』は僕が初めて遊んだブリザードのゲームのひとつで、1996年、12歳だったころまで遡る。
恐怖だった。暗闇のなか、寝る時間を過ぎてもプレイし、ブッチャーの有名な「Ahh…fresh meat」に初めて出会ったとき、椅子から飛び上がったことは決して忘れない。『ディアブロII』も同じくらい恐ろしく、いまでも僕のお気に入りのゲームのひとつだ。
『ディアブロIII』が2012年に登場した時、明るくて、カラフルな、カートゥーンみたいなアートスタイルで少しがっかりしてしまった。ハイペースの派手な戦闘は楽しめたけれど、僕が共に歩んできた『ディアブロ』じゃあなかった。
幸いブリザードは、最新作『ディアブロIV』でシリーズを原点に戻すことに決めていた。9分のシネマティック・トレイラーだけを観ても、『ディアブロIII』で観てきたどのシネマティックよりも怖く、恐ろしく、ゲームの雰囲気をよくまとめている。
BlizzConで観られるデモでは、バーバリアン、ソーサレスそしてドルイド3つのクラスを選べる。各クラスにはいくつかのカスタマイズのオプションがある。
デモでは男女それぞれのバーバリアンを見せてくれたが、ソーサレスのスキンは両方とも女性で、ドルイドのスキンは男性だった。ソーサレスという名前は女性のみのクラスを表しているけれど、もしゲームを始めたときに男性のソーサラー・スキンがなかったら、僕は本気で驚いてしまう。
ブリザードによれば、リリース時にはヘアスタイル、傷痕やタトゥー、その他のカスタマイズオプションを選べるという。
僕のプレイスルーではソーサレスを選んだ。というのも、僕と同じく彼女もアジア人で、誰も好んでいなかったし、炎使いだったからだ。
デモは暗く、薄汚いダンジョンから始まる。軋むゲートを開けると、いきなりスケルトンに攻撃される。グラフィックは素晴らしく、『ディアブロIII』よりはるかにリアルに見える。本作には多量の流血とゴアがあり、敵はかなり粗く身体をバラバラに弾けさせる。
デモはレベル20から始まるため、さまざまな呪文や能力を自由に使える。ソーサレスにはブリザードやファイアーボール、メテオそしてフロストボルトなど、お馴染みの機能と新たな機能がある。これらは後で説明しよう。
『ディアブロIV』全クラスの能力は、リソース・スペンダー、リソースジェネレーター、クールダウン・アビリティといった、3つのカテゴリ―のいずれかに分類される。
たとえばソーサレスのファイアーボールは30マナのコストだが、クールダウンはない。一方、フロストボルトはマナを消費せず、クールダウンもないが、ファイアーボールよりはるかにダメージは少ない。
フロストボルトをアークラッシュに置き換えることもできる。これはショートレンジで、クールダウン無しでマナを生成する能力だ。最後にライトニングスピアーのような能力は、跳ね返り複数の敵に当たる稲妻の槍を撃ちだす。マナは消費しないが、20秒のクールダウンがある。
各クラスには固有のリソースがある。バーバリアンはレイジ、ドルイドはスピリット、ソーサレスならマナだ。
一般的には、ひとつかふたつのリソース構築アビリティと、クールダウンとリソース・スペンダーの適切な組み合わせが必要になる。
各クラスには、長いクールダウンのあるアルティメット・アビリティがある。ソーサレスではコンジットと呼ばれる新たなスキルがそうだ。ソーサレスを稲妻のボールに変え、すべてのダメージとデバフに対する耐性を与えるのだ。この状態から他の呪文を使えないが、ブリンクすることで近くの敵にダメージを与える。複数のアルティメット・アビリティを選べるが、デモではロックされ、隠れていた。
また、ゲームプレイをカスタマイズできる、複数の分岐を持った、非常に広い能力ツリーもあるが、これについては調べることはできなかった。
『ディアブロIV』の戦闘は『ディアブロIII』と非常によく似ている。アクションはペースが速く、リソースを生み出す力がなくとも、マナはとても早く補充され、ボタンを押すのに待つこともなかった。
動きは流れるように反応が良く、すべてのクラスが使える、新たな回避アビリティはとても気に入った。SPECEバーを推すとキャラが少し前に飛び出すのだ。敵の飛び道具を避けたり、AoEエフェクトからすばやく抜け出すのに適している。
スケルトンの現れるダンジョンを抜けると、操作キャラがおどろおどろしい身体の一部と向かい合うカットシーンが始まる、小さな穴を這って進む。
地上へたどりつくと、『ディアブロIV』に追加されたクールな新要素がある。それはダイナミックなマルチプレイヤーのマップだ。走り回ってみれば、他のプレイヤーをしばしば見かけるだろう。プレイヤーは彼らを助けたり、パーティーを組んだり、または関わらずに、シンプルに自分の道を進むこともできる。
オープンワールドのボスやイベントもあり、複数のプレイヤーとチームを組んで倒すことにもなる。それらの近くにいると警告がポップアップされ、イベントが始まっているかどうかがわかる。イベントの場所まで進んでいくと、ボスが出現するまでのタイマーが表示される。もし『Destiny 2』をプレイしていたなら、それにとても似ているといえる。
ボスとの闘いはとても楽しい。小さなレイドボスみたいに感じる。僕が参加したのは、腕にがっちりとした刃を備えた、巨大なデーモンと闘う野良のチームだった。
ボスの行動メカニクスは、地面に毒のプールを残すブレスと巨大なAoEの裂け目という十分にシンプルなもので、僕は『ワールドオブウォークラフト』でレイドしていた日々を懐かしく思い出していた。
ひとりの果敢なバーバリアンは敵を引き付け、グループから遠ざけているあいだ、他のみんなは後ろから、敵が回転するたびに回避する。デーモンが撃破されたとき、闘いに参加したすべてのメンバーに、それぞれインスタンス化されただろう、アイテムの雨あられとなった。
アイテムといえば、ゲーム中のスタッツがシンプルになり、アップグレードされたものかどうかをすぐに見やすくなった。インベントリを開き、スタッツを見ると、アタック、ディフェンス、ライフ3つのパラメーターのみが表示される。
アタックはアビリティでどれだけのダメージを与えるか決め、ディフェンスは攻撃されたときにどれくらいのダメージを受けるかが決まり、そしてライフは自分がやられるまでにどれだけのダメージに耐えられるかを決めている。
全アイテムに+アタック、+ディフェンスとこれらが組み合わされたものが付いている、ほとんどのレア以上のアイテムでは、クリティカルヒットや最大ライフの増加が何%付くかと言った、3つ目の要素も付いてくる。レジェンダリーには独自の要素もある。
ただ、デモは20分しかなかったため、以上は僕が見た限りなのだが、ゲームの印象はとても良いものだ。
もし『ディアブロIII』が好きならば、『ディアブロIV』も好きになるだろう。ゲームプレイと手触りはとてもよく似ていたし、『III』の明るく、カートゥーン的なアートスタイルも見逃せない。
初代『ディアブロ』や『ディアブロII』のオールドスクールなファンなら、本作は待ち望んでいたゲームだ。かつてと同じような不気味な雰囲気が初めからあり、『ディアブロIII』にはなかった不安さがある。デモではブッチャー・スタイルのジャンプスケアは起きなかったものの、リリースされた本編でそれがたくさんあると確信している。
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