翻訳注――これは『ストリートファイター』シリーズのキャラ名にまつわる、日本と海外の違いについて書いた記事。海外では、いくつかのキャラクターはこう見られているのだ。

 もし蝶のように舞い、ハチのように刺すなら、彼はストリートファイターのバルログなのか?おそらくは。

 その答えはサガットにおける現実との関係みたいに、やや複雑だ。筋肉質のアメリカのボクサーは、ボクシングファンには馴染みがあるかもしれない。要するに、彼はほとんどマイク・タイソンに基づいており、『ストリートファイターII』リリース時に、タイソンと同様のコーンロウの髪形をを誇っている。

 ありがたいことに、バルログはゲーム中での野蛮な性格にもかかわらず、相手の耳を噛みちぎるような動きはないかわりに、頭突きを打ちこむ。


 続く疑問には、なぜバルログが実際、タイソンに似た名前を持たないのかがある。なにせサガットは現実世界の人物と同じ名前を持っている。まあ、日本ではバイソンと名乗っているんだけど。

 バルログは『ストリートファイターII』が日本でリリースされたときに初登場した。マイク・バイソン、またはM.バイソンとして知られており、カプコンは、似た名前であるタイソンからの訴訟を恐れ、アメリカでのリリース時に名前を変更したのだ。

 名前を変更する代わりに、カプコンは他キャラと名前を交換した。今のバルログは、スペインの暗殺者および闘牛士として知られる男から名付け、男の元の名前はバルログだった。M・バイソンの名をシャドルーの邪悪で巨悪なボスに引き渡した。ここまで読んで推測したとおり、ボスの元の名はベガだったのだ。

 もし私のように日本語版で育ったならば、おそらくアメリカ版『ストリートファイター』シリーズをプレイしたときに混乱するだろう(私は今もだ)。

 カプコンは培ってきた知恵と栄光のすべてから、今日でも日本語版での名前をそのままにすることに決めた。ただこれは、日本人のプロ選手がアメリカで競うときに、同じように混乱して大変じゃないかと思う。

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