格闘ゲームコミュニティーにとって最も価値ある大会が新型コロナウイルスのパンデミックにKOされてしまった。Evoは、プレイヤーたちやファン、イベントスタッフの健康と安全を保護するため、7月31日から8月2日までラスベガスのマンダレイ・ベイで開催が予定されていた今年の大会を中止することが正式に決まったと発表した。

 Evoは毎年恒例の格闘ゲームイベントであり、世界トップレベルのプレイヤーたちがそれぞれのゲームでの真の世界最強を決めるため競い合う。1996年に設立された大会は当初『バトル・バイ・ザ・ベイ』と呼ばれていたが、2002年にEvoに改称された。

 世界最大の格ゲー大会として、Evoには多くのファンや格闘ゲーマーたちが観客として訪れる。それゆえに『Evo 2020』は、現在のコロナウイルスのパンデミックの中で大きな健康リスクとなることが懸念されていた。

 今回の発表に至るまでは、Evoの運営代表者ジョーイ・“Mr. Wizard”・キューラーは大会の開催を楽観視していた。2月上旬には今大会のメジャー種目となる9つのゲームタイトルの発表も行われていた。

 これまでにも複数の格闘ゲームメーカーが、各種大会の年間スケジュールを変更する決定を下している。

 3月にはカプコンが『2020 カプコン・プロツアー』の前半戦中止を決定。アークシステムワークスは『アーク・ワールドツアー2020』の全日程中止を決めた。先月にはバンダイナムコも『鉄拳ワールドツアー』を6月最終週まで開催しないことを決めている。

 Evoのアリーナチケットやホテルの宿泊をすでに予約していたファンや参加者は、自動的に返金を受けることができる。

 一方でもう少し明るいニュースもある。Evoチームは、『Evo 2020』に代わるオンラインイベントを今年夏に開催すべく準備中だとも明かした。さらなる情報が出揃い次第ファンに告知を行うと主催者は約束している。