欧州のEスポーツ強豪団体、G2・Eスポーツが『ヴァロラント』Eスポーツシーンへの参入を発表。ロスターのキャプテンを務める最初のメンバーとして、『カウンターストライク:グローバルオフェンシブ(CS:GO)』の元プロ選手オスカー・“Mixwell”・カニェジャス・コロチョと契約を交わした。

 『CS:GO』におけるMixwellの戦歴を知らない『ヴァロラント』ファンのために説明すると、彼は2012年にプロキャリアをスタートさせた歴戦のベテランプレイヤーだ。その後スペインの複数のEスポーツ団体で戦ったあと、2016年から2018年にかけてOpTicゲーミングでキャリアの大きなピークを迎えた。G2の『CS:GO』ロスターにもトライアルメンバーとして短期間所属したことがある。最後はクラウド9のロスターでアクティブメンバーから外れたあと『CS:GO』でのキャリアを終えることになった。

 『ヴァロラント』への転向後も、Mixwellは新たなEスポーツキャリアを順調にスタートさせた。クローズドベータ期間中に最も速く「ヴァロラント」ランクに到達したプレイヤーの一人であり、『CS:GO』元プロのアディル・“ScreaM”・ベンルリトムとともにプレーしてきた。チーム・プロディジーでプレーした2人は、計32チームが参加した大会『Fnatic・プルーヴィング・グラウンズ:ヴァロラント・オープン』で優勝を飾った。

 「世界最高のヴァロラントチームになることが目標だ。僕もこのゲームの最高のプレイヤーになって、世界中のファンの代表として楽しみたい。一緒に実現できると確信している」とMixwellは語っている。

 G2はロスターの発表と合わせて、『ヴァロラント』プロチームの最初のメジャースポンサーとしてレッドブルとの公式パートナーシップを締結したことも明らかにした。

 G2・Eスポーツのカルロス・“ocelote”・ロドリゲスCEOは、『ヴァロラント』での戦いをスタートさせるという同団体の決定について興奮気味に発表。「G2は世界選手権優勝チームを持つことになる。その全てはMixwellとともにスタートする。多くの主要団体が必死に彼の獲得を争っていたが、一緒に強力なラインナップを構築したいという我々の考えを彼が信頼してくれたことを嬉しく思う」と述べている。

 G2はロスター発表以前から、Riotの新たな競技FPSである『ヴァロラント』への関心を示していた。『G2・ヨーロピアン・ブロウル』に加えて、「イグニッション・シリーズ」の最初の大会となる『G2・Eスポーツ・ヴァロラント・インヴィテーショナル』を6月19日から開催することも先日発表している。

 G2・Eスポーツは、現在最も名高いEスポーツ団体のひとつ。『リーグ・オブ・レジェンズ』では豪華メンバーを揃え、『LEC』で圧倒的な強さを見せてきた。『CS:GO』チームにも、このゲームの最も有名なプレイヤーの一人であるケニー・“kennyS”・シュラブを擁している。『ヴァロラント』でも競技シーンの支配を目指していく上で、G2がどのようなロスターを揃える決断を下すのか興味深いところだ。